Oct 30, 2023
女性活躍の場を広げたいので、女性向けのDEIはできますか?とご相談をいただくことがありました。日本のDEIは、女性推進からスタートしている、という背景がありますので、こういったご質問も出てきます。DEI、つまり、多様性のダイバーシティ、公平性のエクイティ、そして包括性のインクルージョンは世界的にも重要なトピックですが、日本では方法論が確立していないという事実もあります。結果、意識的な話に偏りがちで、机上の空論に陥りがちです。意識だけでなく、実際に行動に移すことが大切であると、デール・カーネギーでは考えています。ですので、このエピソードでは、意識だけではなく、どう日常の行動に結び付けるかのヒントにも目を向けたいと思います。意識の重要なカギの一つが、信用、信頼、そして尊敬です。です。なぜこれらの要素がDEIにおいて大切なのでしょうか。まず、信用と信頼は何が違うのでしょうか。信用は過去の体験や実績などから作り上げられる評価で、客観的要素があります。信頼は相手の人柄や性格などからなる評価で、主観的な要素が入ります。DEIのかんてんでは、組織のDEI取り組みに対しメンバーの信用がある場合、メンバーは協力的で参加意欲が高まります。逆に、メンバーの中に活動に否定的なメンバーがいるなどして信用が欠けると、DEIの取り組みに対し、疑念や抵抗が生まれることがあります。信頼はどのようにかかわるでしょうか。信頼を築くことによって、異なるバックグラウンドを持つ人々が率直に対話や、前向きな問題解決思考、そして共感が可能になります。信頼のある環境では、個人が自分のアイデンティティや経験を尊重され尊敬されると感じ、安心安全な環境の中で自己開示が促進されます。自分の意見が尊重されていると感じられれば、組織内での自分の所属意識や自分のアイデンティティに対する自信が高まります。これにより、多様な人材の参加と貢献が奨励され、組織のパフォーマンスが向上します。そんな信用、信頼、尊敬をより感じるために我々が日々とれる行動には、どのようなものがあるでしょうか。
信用や信頼は誠実さ、公平さ、透明性を示すことが不可欠です。DEIの文脈では特にそうですから、表見的な理解を示すふり、など行われれば、信用は崩壊することでしょう。我々が日常的コミュニケーションにおいて取り組むべき4つのポイントを見てみましょう。
増す第一に、『表情』です。我々は目からの情報に大きく影響をうけます。話を聞いているご自身の表情はどうなっていますか?相手が安心して開示できる、協力的な表情でしょうか。目線はどうでしょう、まったくあわないでしょうか。はたまた合わせすぎて尋問のようになっていないでしょうか?2つ目は『ジェスチャー』です。ボディランゲージは何を伝えていますか?唇をかんでいたり、腕を組んで指でせわしなく腕をタップしていたり、足先が出口の方向を向いている、なんてなっていないでしょうか? 耳からの情報もとても影響力があります。『言葉遣い』にも気を付けてください。伝え方によっては反発を生みにくい表現方法があります。逆に同じ内容でも逆鱗に触れるような伝え方もできてしまいます。明るく前向きな言葉を選び、課題ではなく解決策に焦点を当てましょう。言葉使いのほか『伝え方』これも非常に大切です。声色は内容よりも影響力を持つ場合があります。相手のペースやトーンに合わせ、そのひとつ上程度の声色でコミュニケーションをとってみましょう。コミュニケーションがより円滑になるのを実感いただけると思います。DEIにとりくむから、ではなく、日々の生活の中で信用、信頼と尊敬の強い組織を作り上げましょう。チームとして、かならず、より高い生産性や結果が得られるようになります。